① 外来での血圧: 収縮期血圧(最高血圧)が140mmHg以上、あるいは拡張期血圧(最低血圧)が90 mmHg以上
② 自宅での血圧:収縮期血圧135mmHg以上、あるいは拡張期血圧85mmHg以上
① か②に当てはまれば高血圧とされます (高血圧治療ガイドライン2014:日本高血圧学会)血圧は自律神経によって調整されており、起床時、緊張やストレス時には血圧が上がり、夕やリラックスしている時には低くなります。
よって、1回の血圧測定により高血圧と診断するのは難しく、血圧を複数回測定し、血圧が高い状態が続く場合に高血圧と診断します。 家庭用血圧計を購入し、自宅で血圧を測る習慣をつけ、高血圧を早期に発見し、適切な検査、治療を受けることが大切です。
原因
原因は主に2つあります。ひとつは原因が特定できない本態性高血圧です。遺伝的要因に加えて、不摂生な生活習慣(塩分の多い食事、運動不足、喫煙・飲酒、精神的ストレス)などの環境的要因が関係して発症すると考えられています。高血圧の90-95%を占めます。
もうひとつは二次性高血圧と呼ばれるもので、甲状腺や副腎ホルモンなどの内分泌疾患、腎疾患、睡眠時無呼吸症候群、薬の副作用といった原因がはっきりしている高血圧です。
症状
高血圧そのものは無症状のことが多いです。
血圧が慢性的に高いと、動脈に負担がかかり動脈硬化が進行します。さらに進行すると、脳血管障害(脳梗塞、脳出血)、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、心肥大、心不全、腎疾患(腎硬化症、腎不全)といった病気を併発します。
当院では、各種ホルモン測定により二次性高血圧を評価し、動脈硬化の進展度を測定し血管年齢を評価させていただきます。
予防・治療
重要なのは、食事・運動療法により、適正体重を目指すことです。特に、30分以上の有酸素運動を少なくとも3日に1回と1日6g未満の減塩食が大切です。
食事・運動療法でも目標血圧に達しない場合は、内服治療が必要になります。
血圧の経過を見ながら、薬の減量や中止も可能です。 二次性高血圧の治療は、原因となっているホルモンの治療や副作用を起こす薬を中止することで、治療できます。